ししとうの辛味を抑える方法はあるのか?辛いししとうの見分け方
普段はあまり辛くないものの、時々やたら辛いものが混じっている「ししとう」。
辛いのが苦手な方にとっては、なんとか辛さを抑えたいと思うことがありますよね。
今回は、ししとうの辛味をマイルドにする方法と、辛いものを避けるための知識について解説していきたいと思います。
辛いししとうをマイルドにする方法
ししとうは、時に予想外に辛いものに当たることがあります。
辛いししとうをマイルドにする方法をいくつかご紹介します。
種とヘタを取り除く
ししとうの辛みの主要成分はカプサイシンで、これは種とヘタ部分に多く含まれています。
辛みを軽減するためには、これらの部分を取り除くことが効果的です。
調理前にヘタを切り、種を取り出すことで、辛さを幾分かマイルドにすることができます。
種はヘタを取った後、ししとうを軽く振るか、爪楊枝でこそぎ取るとよいでしょう。
佃煮にする
ししとうを佃煮にすると、砂糖や醤油で味付けされるため、辛味が気になりにくくなります。
佃煮はししとうの風味を楽しみつつ、辛味を和らげる効果的な調理方法です。
また、ししとうだけではなく、他の食材と一緒に煮ることでさらに美味しくなります。
針生姜やゆずの皮を加えると、風味豊かな佃煮になります。
牛乳・ヨーグルトを使う
辛みを感じた時には、乳製品が有効です。
乳製品に含まれるカゼインという成分が、カプサイシンと結びついて辛みを中和します。
辛いししとうを食べる前に牛乳を飲む、または食事にヨーグルトを加えることで、辛みを感じにくくなります。
辛く感じた際は、水ではなく牛乳を飲むと辛みがマシになります。
ししとう味噌にする
ししとう味噌は、ししとうを味噌で炒めた料理で、甘辛い味付けが特徴です。
この料理では、ししとうの辛味がほどよく抑えられ、味噌の風味と絶妙にマッチします。
材料はししとう、味噌、みりん、砂糖で、お好みでごまを加えると一層風味豊かに仕上がります。
ししとうの辛さを見分ける方法
ししとうの辛さを避けるには、あらかじめ辛い傾向のあるものを購入しないという方法があります。
実はししとうの外見から辛さを予測する方法がありますので、購入前の選び方の参考にしてください。
形状から予測する
ししとうは、不揃いで曲がっているものほど辛い傾向にあります。
理想的なししとうは真っ直ぐで均一の形をしていますが、曲がっているものは辛みが強いことが多いです。
上部の形を見る
ししとうの上部が丸く多角形をしているものは、辛さが強い可能性が高いです。
通常、ししとうの上部はよりカクカクしていますが、この部分が丸いものは注意が必要です。
種の量が少なめ
種の量が少ないししとうは、意外にも辛いことがあります。
この特徴は、実際に調理して中を見るまで分かりませんが、種を確認することで食べる前に辛さを避ける手がかりにはなります。
香りで判断する
辛いししとうは、ツンとした特有の香りがします。
これはカプサイシン含有量が高いためで、唐辛子のような香りがすれば辛い個体の可能性があります。
出回る時期から推測
ししとうは夏が旬ですが、真夏の強い日差しの中で育つとストレスから辛味を持つようになることがあります。
そのため、真夏のピーク時に収穫されたものは辛い可能性が高く、初夏や晩夏に収穫されたものの方が辛さが少ないです。
品種で辛くないものを選択
ししとうには多様な品種が存在し、辛さの度合いも様々です。
例えば、京都府伏見地区で主に栽培されている「伏見とうがらし」は、辛さが少ないことで知られています。
この品種は細長い形状が特徴で、「ひもとう」とも呼ばれています。
同じく京都の伝統野菜である「万願寺とうがらし」も、辛くないししとうとして有名です。
この品種は一般的なししとうより大きく、肉厚で柔らかな食感が魅力です。
ただし、これらの品種であっても、辛い個体が混ざっている可能性を完全には排除できません。
ししとう選びの際は、前述した辛さを見分けるポイントと合わせて、品種情報も参考にしてみると良いでしょう。
栽培環境でも辛さが変わる
ししとうは通常、辛味成分であるカプサイシンをほとんど含まない野菜とされていますが、稀に非常に辛いものに出会うことがあります。
これは、栽培中の環境要因がししとうのカプサイシン量に影響を与えるからとされています。
カプサイシンの増加に関連する具体的な原因は完全には解明されていませんが、栽培中に植物が受けるストレスが一因とされています。
・肥料が不十分だった
・長期間の乾燥や水不足
・栽培期間が過度に長い
・高温が続く気候だった
・台風や梅雨で土の水分量が急激に増えた
上記のような栽培環境だと、ししとうがストレスを受けてしまい、カプサイシンが増加する可能性があります。
まとめ
ししとうはたまにイレギュラー的に辛い個体が混ざっていますが、辛さ対策でできることはいろいろあります。
少し工夫しておけば、仮に辛いものに当たってもダメージを最小限に抑えられるので、ぜひ活用したいところです。
ご自分に合った方法を見つけて、なるべく楽に食べられる方法を模索していきましょう。