きゅうりを塩もみする理由は何?栄養価などは変化するのか
サラダや漬物などで使われ、さっぱりした野菜の代表格であるきゅうり。
きゅうりは下ごしらえに「塩もみ」が必要となる場合が多いですが、なぜ行う必要があるのか気になりますよね。
今回は、きゅうりに塩もみが必要になる理由と、どんな影響があるかについて解説しようと思います。
きゅうりを塩もみする理由とは?
料理が水っぽくなってしまう
きゅうりは、体積の約97%が水分でできていると言われています。
みずみずしい野菜の代表格ではありますが、ここまで大部分が水分なのは珍しいといえます。
そのまま食べるとシャキシャキして美味しいですが、料理に使うときにはこの大量の水分が厄介なのです。
塩もみをせずにきゅうりをそのまま使うと、料理が水っぽくなってしまいます。
多くの料理では、醤油やマヨネーズなどの塩分を含む調味料を使います。
塩分がきゅうりに浸透すると、浸透圧の関係で水分がどんどん外に出てしまいます。
その結果、せっかく作った料理が水っぽくなるのです。これを防ぐために、塩もみを行う必要があるのです。
塩もみで水分を絞り出す
きゅうりを塩もみする主な理由は、余分な水分を取り除くことです。
塩もみを行うことで、料理が水っぽくなるのを防ぐことができます。
また、塩もみには青臭さを取り除き、味をより染み込ませる効果もあります。
ひと手間かけるだけで多くの利点があるので、ぜひ実践してみてください。
塩もみで栄養はどう変化する?
きゅうりのほとんどが水分でできていますが、実は栄養も豊富に含まれています。
その栄養が塩もみの際に水分と一緒に流れ出ないかはやはり気になるところ。
きゅうりの栄養と効能
きゅうりには何も栄養がないと思われがちですが、実際にはいくつかの重要な栄養素が含まれています。
カリウム
体内の水分量をナトリウムと共に調節する役割があり、血圧を下げる、神経刺激の伝達、心臓や筋肉の機能をサポートします。
過剰摂取は稀ですが、腎臓が弱い方は高カリウム症に注意が必要です。
ビタミンK
血液凝固や骨の形成に重要な栄養素です。
不足すると血が固まりにくくなります。
また、成長期の子供や骨粗鬆症の予防にも役立ちます。
高齢者は特に積極的に摂取したい栄養素です。
食物繊維
腸内環境を整え、排便を促進します。
便秘に悩んでいる方には特に有効です。
栄養価はほぼ変化しない
きゅうりを塩もみしても、栄養価が大きく変わることはありません。
塩もみのメリットは多いので、ぜひ実践してください。
ただし、加熱調理をすると栄養価が変化するため、その点は注意が必要です。
塩もみの手順
料理を水っぽくしないために、塩もみを行うことが分かりました。
それでは、具体的な手順を説明します。
塩もみしたきゅうりはどのように料理に使えるのでしょうか?
塩もみの方法
・きゅうりを切る
・容器や保存袋に切ったきゅうりと、きゅうりの重量の2%の塩を一緒に入れる
・塩が全体に馴染むように混ぜる
・5分ほど置く
・出てきた水分をよく絞る
きゅうりの切り方は薄切りや細切りなど、作る料理に合わせて変えてみましょう。
塩気が気になる方は、5分ほど置いた後に2~3回水ですすいでから使うと良いでしょう。
塩もみが必要ないケース
先に紹介した和え物やサラダなどには、塩もみが不要なレシピもたくさんあります。
塩もみをした場合、きゅうりの特徴であるシャキシャキした食感が損なわれることがあります。
そのため、サラダなどに入れる場合や、きゅうりの食感を楽しみたい場合には、塩もみは必要ありません。
もし、面倒だという理由で塩もみをせずに料理に使う場合は、時間が経つにつれて水分が出てきてしまうため、なるべくすぐに食べるように心がけましょう。
まとめ
今回は「きゅうりの塩もみの理由や方法」についてご紹介しました。
きゅうりは水分が多いために、料理に用いる際は塩もみによって水分の影響を最小限に抑えることが重要になります。
栄養価にはほとんど影響がないため、食感や料理への悪影響を防ぐために必要な工程と考えればOKです。
もちろん、そのまま食べても十分に美味しい野菜なので、ぜひさまざまな食べ方できゅうりを味わってみてください。